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顎関節と咀嚼筋の関わりについて

こんにちは。

赤羽太陽堂整体院の木村です。

今回は「顎関節と咀嚼筋の関わりについて」です。

当院では、慢性的な身体の痛みや不調を訴えられている患者さんばかり来られています。そして、自覚症状があるなしに関わらず、必ずと言っていい程に、筋肉が硬くなっている場所があります。それは、顎関節周りの筋肉です。顎関節周りの筋肉が硬くなると血流が悪くなり、身体の不調を引き起こす場合があります。

目次

顎関節とは

顎関節は、下顎骨の関節突起先端の下顎頭が、側頭骨の下顎窩にはまって関節をなしたもので、左右に1対づつあります。

顎関節は左右1対が共同して動き、3つの主な動きがあります。

①口を開閉する上下運動で、食物を嚙み切る動作です。

②下顎骨を前に引き出す動き(前進、後退)。開口のきっかけとなる。

③側方への回旋。咀嚼の際のすり潰す動き。

顎関節は主に、口を大きく開けたり閉じたり、食物を噛んだりする時に使う関節です。

顎関節の動きに関与する「咀嚼筋」について

顎関節の働きに関与する筋肉は「咀嚼筋」と言われています。

咀嚼筋と呼ばれる筋肉は4つあります。

側頭筋」「咬筋」「内側翼突筋」「外側翼突筋」の4つです。これらの筋肉の総称で「咀嚼筋」と呼ばれています。

文字通り、咀嚼などの顎や口の動きに関わる筋肉です。

次に、咀嚼筋をひとつずつ紹介していきます。

咀嚼筋①「側頭筋」

顎関節の動きに主に関わる筋肉のひとつに「側頭筋」があります。

「側頭筋」は嚙む力を生む強力な筋肉です。

「側頭筋」の付着部は、側頭骨の側頭窩、側頭筋膜に起始して、下顎骨の筋突起に停止しています。強く噛んだ時にこめかみ付近で盛り上がります。

主な働きは、下顎骨の挙上(口を閉じて歯を嚙合わせる)。下顎骨の後方移動。同じ咀嚼筋である、内側翼突筋と咬筋と共に下顎を閉じるときに働きます

支配神経は、三叉神経の第3枝の下顎神経。

日常生活においては、食事で食物を歯で噛むときや、会話における口の動きに作用しています。

咀嚼筋②「咬筋」

顎関節の動きに主に関わる筋肉として「咬筋」があります。

「咬筋」は、咀嚼筋の中で最も浅層に位置する筋肉です。顎の両端に位置して奥歯で噛んだ時に筋肉が大きく盛り上がります。

「咬筋」の付着部は、浅部は頬骨弓の前~中部、深部は下顎骨の下縁の後方1/3、頬骨弓の中~後部さらに策頭部迄に起始して、下顎骨の外面(咬筋粗面)に停止しています。

支配神経は、三叉神経の第3枝の下顎神経です。

主な働きは、下顎骨の挙上(口を閉じて歯を嚙合わせる)。側頭筋や内側翼突筋と共に下顎を閉じるときに働きます

咬筋も側頭筋と同様に、日常生活では、食事でものを噛む時や会話の時の口の動きに作用します。

咀嚼筋③「内側翼突筋」

内側翼突筋」は、顎の深層にある咀嚼筋です。

内側翼突筋は、蝶形骨の翼状突起の外側板の中間面上部、上顎結節、口蓋骨の錐体突起に起始して、下顎角内面の翼突筋粗面に停止しています。

支配神経は、三叉神経の下顎枝の内側翼突神経です。

主な働きは、下顎骨の挙上(口を閉じる)、下顎骨の前方移動、片側だけ働かせると顎を左右に動かす。噛む時に下顎を前に出す働きがあります。外側翼突筋と交互に働くことでものを口内ですりつぶす作用もあります

日常生活では、食事でものを噛んだり、口を横に動かしたりする時に作用します。

咀嚼筋④「外側翼突筋」

外側翼突筋」は、胸骨の深層にある咀嚼筋です。

外側翼突筋は、起始部の上部は、蝶形骨大翼の側頭下面と側頭下稜、下部は蝶形骨の翼状突起の外側板外面に始まり、停止部の上部は、下顎骨の関節突起、上部は顎関節の関節円板と線維性被膜に付着しています。

支配神経は、三叉神経の下顎枝の外側翼突神経です。

主な働きは、両側が動くと両側の下顎頭が前方に移動して口が開く。上部は主に口を開ける働きが、下部は主に下顎を前に出す働きがあります。内側翼突筋と交互に働くことで、ものを口内ですりつぶす働きがあります

4つの咀嚼筋の共通の働きとしては、力を入れる際に歯を食いしばる時に作用するというものがあります。

咀嚼筋は慢性的に硬くなりやすく歪みやすい

顎関節に関わる筋肉も慢性的に歪んで硬くなりやすい筋肉です

ものを噛んだり咀嚼したり、口を開けたり閉じたりする動作は、人は生れてから死ぬまで無数に行っています。一番毎日酷使している筋肉だと言っても過言ではありません。

食事でものを噛む時も、よほど意識していないと、必ずと言っていいほどに左右のどちらかでものを多く噛むクセがついていきます。

ストレスが大きくなると、無意識のうちに強く噛み締めているクセもついてしまうことがあります。もしくは、精神的なストレス以外でも、身体のバランスが歪んでいるが為に、無意識のうちに左右のどちらかで噛み締めるクセがついている場合もあります。

嚙み合わせが悪い状態がずっと続いていると、顎関節の歪みや、食いしばりによる咀嚼筋の慢性的な疲労に繋がることがあります。

とにかく、顎関節とそれに関連する筋肉は、身体の中でも一番使っていて、なおかつ無意識のうちに一番負担をかけ続けている可能性のあるところでもあります。

顎関節だけの問題だけではなく、身体全体の歪みバランスの悪さが、顎関節の歪みや顎関節に関わる筋肉の慢性的な硬さや歪みに繋がっている場合もあります。

顎関節付近の動脈について

顎関節付近には動脈も通っています。その代表的なものは「外頸動脈」です。

その外頸動脈からは、「顔面動脈」が分岐します。咬筋の前縁付近で下顎の下縁を通って顔面に出てくるので、この部位に触れると拍動を感じることができます。

顔面動脈の枝に、「上唇動脈」と「下唇動脈」、「眼角動脈」があります。

眼角動脈の枝の1つが、内頚動脈から続く「眼動脈」の枝に繋がっています。

外頸動脈からは、顔面動脈の他に、「舌動脈」、「後頭動脈」、「顎動脈」、「浅側頭動脈」などがあります。

顎動脈の枝で、「深側頭動脈」があり、それが側頭筋の栄養血管になっています。

また、顎動脈の枝で、「咬筋動脈」があり、それが咬筋の栄養血管になっています。

以上のことからも、咬筋や側頭筋等の顎関節を動かす咀嚼筋が歪んで硬くなると、目への血流が悪くなったり、側頭筋や咬筋の血流が悪くなって、その血流の悪い状態が続くと、慢性的に顎関節の筋肉が硬くなって、またバランスの良くない使い方のクセによって顎関節の歪みに繋がり、顎関節症や歯の食いしばりの原因になることもあります。

また、顔面への血流も悪くなるので、顔色がすぐれなかったり、表情筋が硬くなったりして、表情などの見た目にも影響が出てきます。

側頭筋や咬筋は、思った以上に強力な筋肉ですので、あまり硬くなりすぎると、他の後頚部、肩の動き、脊柱の動き、呼吸、もしくは身体全体の歪みに影響する場合があります。

最後に

顎関節のバランスや筋肉の硬さがどうなっているのかをみるのは、身体のバランスを整える上でとても重要なところです。

いろいろな身体の不調にも関わってきますので、顎関節周りの不具合が引き起こす症状が現われている場合にはアプローチが必要になってきます。

例えば、慢性的な肩こりや、肩の痛みなどは顎関節の状態が大きく影響していることもあります。

首の動きが悪くなって、背骨の歪みに影響して胸椎や腰椎に負担がかかっている原因になっていることもあります。

いろんな関連から、腰痛や骨盤の歪みに影響している場合もあります。

自覚症状として、顎の違和感や痛み、疲労感などを感じるような場合には、かなり慢性的に顎関節を含めた身体のバランスが悪くなっている可能性がありますので、早めに改善できるように対処されることをお勧めします。

顎関節に関わる症状や、身体の歪みによる慢性痛や不調の改善は、当院でも対応していますので、お困りの方はお気軽にご相談いただければと思います。

今回は、「顎関節と咀嚼筋の関わりについて」というテーマでした。少しでも参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございます。

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